のれんに使うことでさわやかな清涼感を演出することができる麻ですが、ここでは麻素材の特性や特徴に
ついてご紹介することにします。特性としては、通気性・吸湿性・耐久性などが挙げられます。

麻は植物由来の天然素材で、環境に優しいといいます。その理由の中にはナイロンなどとは異なり化学物質を使うことなく栽培ができるなどの特徴もあります。そのため、この素材はとてもエコフレンドリーといっても良いのではないでしょうか。特性の一つでもある通気性は、この素材の持ち味でもありしっかり湿気を逃すことから衣類に使えば暑い夏場でも快適に過ごすことができるメリットを持ちます。

麻は植物由来の天然素材

独特な風合いもこの生地の魅力の一つで、生地に触れるとざっくりとした質感やナチュラルでおしゃれな印象を与えてくれます。使い込むことで柔らかくなるのも特徴の一つ、これも麻をつかったのれんの魅力といえるのではないでしょうか。

水分を吸収しやすいので衣類で使うと汗をかいても肌にべとつかない、さらっとした感触も魅力であり暖簾に使えばさわやかな清涼感を与えてくれます。なお、耐久性が高いのも特徴の一つで、強度が高いことに加えて摩擦にも耐性がありますので気に入ったデザインの暖簾を長く使い続けることも可能です。

シワになりやすいく色落ちしにくい

麻素材には抗菌性もあるのですが、これは天然由来の特性で臭いがこもりにくいといった特性を持ちます。飲食店など、客席と厨房の間に暖簾を設置することで目隠しにもなりますが、臭いがこもりにくい特性もお店で使うのに最適な条件といえるのではないでしょうか。抗菌性は食べ物を扱うお店では必須の条件ですから、このような特性があると安心して使えます。

客席と厨房の間に暖簾

ちなみに、身近にはリネンとラミー、ジュートやヘンプなど麻の種類がありますが、種類ごとに使用目的もある程度決まります。例えば、リネン・ラミーは衣料・寝装・資材などで使われることが多いのですが、ジュートは麻袋・紐・カーペット基布・ヘッシャンクロス、ケナフは紐・パルプ代用・壁材など、そしてヘンプは別名大麻とも呼ばれる植物で、ロープや衣料などに使用されます。

なお、麻素材はシワになりやすいといった欠点があるのですが、そのシワ感はカジュアルでかつリラックスしたイメージを演出できるので、のれんに使うのに最適であることが分かるのではないでしょうか。それと、染色を施した麻は色落ちがしにくいといったメリットもあります。

最近はインクジェットプリンターなどを使い染色を施すこともあるかと思われますが、この場合も鮮やかな色合いを長持ちできます。